故プミポン前国王の火葬式場「プラ・メールマート」へ

一般公開中のラマ9世の火葬式場

タイ全土の国民が涙した日から1年。
2017年11月23日、前国王ラマ9世の葬儀も無事終了し、国が喪から開けて1ヵ月以上が経ちました。

前国王が荼毘に付された施設「プラ・メールマート(พระเมรุมาศ)」は、11月1日より一般市民向けの公開を開始。
本来であれば11月30日で終了するはずだった一般公開ですが、12月末まで引き延ばしとなり今でもここを訪れる国民の足は絶えません。

amurata編集部も、例にもれず訪問してまいりましたのでその記録と、同施設の解説をしたいと思います。

行き方

同施設への行き方ですが、バス、船、タクシーなど様々な手段があります。

おすすめは無料で運行しているシャトルバスで向かう方法ですが、日中だと施設の周辺が火葬式場見学の市民と海外からの観光バスで混み合います。
「渋滞は嫌だ」という人は、BTSサパーンタクシン駅の船着き場から出ているシャトル船を利用するといいでしょう(最寄り船着き場はChang Pierです)。

BMTAが運営する無料シャトルバスが運行しており、以下の6か所から直接火葬式場まで向かうことができます。

①ヴィクトリーモニュメント
②MRTフアランポーン駅
③ラタナコーシン島(バンコク旧市街地エリア)
④エカマイバスターミナル
⑤南バスターミナル
⑥BTSモーチット駅

行先は王宮前広場(サナーム・ルアン Sanam Luang)となります。
運行賃金は無料、運行時間は6:00-23:00の間です。

入場ゲート

本施設を直接見学するには、入場ゲートでのチェックや順番待ちをする必要があります。

一般向けの火葬式場の入口は上記の地図内の星マークの箇所。
反対側にもう一か所入口がありますが、そちらは団体や関係者向けの入口となっています。

車両通行止めが始まるポイントからそれぞれ入ることができますが、一番近道となるのは①番のポイントとなります。

編集員が入ったのは右上の①番のポイント。


入口から離れたところには、見学が済んで迎えのバスを待つ学生や市民の方々の姿が。

集団を横目に王宮前広場へ進むと、プミポン前国王の写真が道端に飾られているのが目に入ります。

少し行くと、最初のゲートであるカメラゲートに続く橋が。
この橋に到着する前から人が並び始めます。

交通整理の案内を受け、橋を渡ります。
この橋を渡り終えたところにカメラ付きのゲートが設置されているので自分のパスポートと顔を記録して進みます。

帽子をかぶったままだと警備員に注意されますので、必ず脱帽してから通過しましょう。

カメラを超えると、さらに長蛇の列。
この先では服装、ゲートでの身体チェックが行われます。

露出が高い服は警備員に止められますので、タイのお寺に参拝るような恰好にしておいたほうがいいでしょう。
具体的に、ノースリーブのトップス、膝上のミニスカート・短パン、胸元の空いた服はNG対象となります。

当日編集員の前方にいた女性はシースルー部分がある膝下スカートを履いていたのですが引っかかっていました。
たとえ膝下でも、シースルーで膝上の肌が認識できるとアウトのようです。

服装チェックのエリアでは貸し衣装がなかったように思えます。
NGになった場合、おそらく一度会場を出る必要があるかもしれません。

身体チェックを超えると、テント付きの通過ルートへ。
入ったところでは、学生ボランティアが見学者に無料配布の水や軽食を配っていました。

そこからはひたすら長いルートを歩いていくことになります。
写真の左側を歩いているのは、折り返し地点から戻った先行の人たちです。

大混雑する日ならここも順番待ちの状態になるのでしょうが、この時はそうではなかったようでひたすら歩いて進むことができました。


折り返し地点には、移動式トイレと看護テントが。
この地点からプラ・メールマートの見学に入るまではトイレを見かけなかったので、心配な人はここで済ませておくといいでしょう。

さらにひたすら進むと、椅子が大量に並べられたメインの待機所に入ります。
入口付近で、施設のパンフレットと見学者用名札(体のどこかに見つけます)が配られました。

名札は出口で返却する必要があるので、なくさないようにしましょう。

火葬式場は時間や人数を見て入場者数を調整しているため、入場までここで待機させられます。
ここまで来ればプラ・メールマートはもう目前(割と前方の席に座れました)。

ここでの待ち時間は1時間ほどという噂を聞いていたので、扇子スタンバイで待っていたamurata編集員。
着席から10分たらずで入場の案内をされ、予想外に早い入場ができました。

ここからは我先にとみなさん突き進みます。

ここで見学に行かれる方に注意しておいてほしいことが一つ。
昼間に行くと日光が当たり暑いため、ほとんどの方が日傘を使用されます。

現地は人口密度がとても高いので、傘の先端が目前に来ることが何度もあります…そのためサングラスや帽子をして防護してください。
編集員、キャップ帽のバイザーに何度当たったことか…

いよいよ施設見学へ

さて、やっとお堂見学がスタート。
この火葬施設、お堂以外にも見どころがとても多く、体力が許す限りなるべく見て回るのがおすすめです。

まず前方に見えるお堂。
実際にプミポン前国王が荼毘に付された施設です。

中心の塔の高さは50メートルにも及び、実際に見るとそのスケールに驚かされます。

このお堂の名称は、プラ・メールマート。
タイ語で火葬式場を表す「メーン」を、王族を対象にし、最上級の言葉にしたものです。

タイ全土からその道を極めた建築家と芸術家が集まり制作されたプラ・メールマートはまさにタイ芸術の結晶。
美しき火葬施設として、タイだけでなく各国でも話題を呼んでいます。

もともとメーンとは仏教で登場する聖なる山「須弥山(スメール,สุเมรุ)」から来ている言葉。
その名の通り、このプラ・メールマートは須弥山を再現したお堂となっています。

須弥山の頂上にはインドラ神の住む城、中間には中心を守護する四天王(持国天・増長天・広目天・多聞天)、そして麓にはヒンマパンと呼ばれる、神獣が住まう広大な森。
プラ・メールマートはこの架空の「聖なる山」を、タイ国中の芸術家と建築家の手によって再現しています。

施設の公開初日には最初の階段を上った1フロアまで立入可能だったのですが、なんと池に設置していた像のひとつが持ち出されてしまったとのこと。
そのため次の日からは、麓のエリアから立入禁止となりました。

見学時に一番間近で見られるヒンマパンの森に住む神獣の像たち。
タイの彫刻家による、とても繊細な彫刻作品が400体以上存在し、お堂を囲んでいます。

池やスモークの演出も含め、その架空の世界の再現度はとても高く神聖さを感じました。

タイ神話でもお馴染みのキンナリー、パヤナーク、シンの姿も。
神獣のひとつひとつには名前があるので、現地の案内板を見て照らし合わせると面白いです。

プラ・メールマートの周りには展示場

プラ・メールマートの周りには、火葬式当日僧侶が入っていたお堂が4つあります。
一般公開中は火葬式場にまつわる道具やジオラマ、解説パネルの展示場になっており、4つのお堂でそれぞれ違う展示が行われています。

中には記念撮影ができる箇所も。
撮影担当の方がいるので、シャッターを任せられます。

展示内容は、神獣の像制作に使われた道具、ご遺体を運んだ車のパーツ、プラ・メールマートのジオラマなど様々。
建築物の細部を見ることが出来る、貴重な展示です。

国王の功績が展示されているパビリオンへ

施設内で一番行列が出来ているこの建物は、プミポン前国王の出生から崩御までの功績を収めたパビリオンです。

パビリオン内は完全冷房完備。
猛暑に体力を削られていた編集員には天国です…。

さて、中に入ると国王の功績がつづられたパネルや、生活で実際に使用されていたものが展示されています。
これらに実際にプミポン前国王が触れられていたと思うと、感慨深いですね。

このパビリオン内で特に見ていただきたいのは、3面に及ぶ巨大な壁画。
これらの壁画には、プミポン前国王が生前取り組んできたロイヤルプロジェクトの様子が描かれています。

プロジェクトのいくつかには、プミポン前国王のご子女、シリントーン王女殿下が同行されている様子もうかがえました。

ほんの一部ですが、外交の功績の中に日本に訪れた際の記録を発見。

火葬式当日、ワチラロンコン現国王陛下が腰かけていらっしゃった場所。
ここからプミポン前国王の火葬式が行われるのを見ていらっしゃったことで有名です。

出口は2か所

火葬施設の出口は2か所あり、裏道を通る遠回りの出口と近道の出口があります。
編集員が見学に行った日は、パビリオンを出るとそのまま裏手出口へのルートとなっており、プラ・メールマートのエリアには戻れませんでした。

混雑防止のために、ルートを設定しているのでしょう。
一度パビリオンに入ってしまったらそれ以外の展示物が見れなくなってしまうかもしれませんので、気を付けましょう。

こちらは、外側から見たもう一つの出口。
上記2つの出口を抜けると、再入場はできません。

この先で、名札を返却して退場することができます。

帰り方

さて、名札を返却して出口を抜けると車両通行止めとなっている大通りに出ます。

ここからの帰り方ですが、

・まっすぐ歩いてバス停からバスでMRTフアランポーン駅に向かう
・右を進んで船着き場からボートでBTSサパーンタクシン駅に向かう
・通行止めエリアを出てタクシーで帰る

といったような選択肢があります。

バスで帰る場合は、出たところからワットポー方面にひたすらまっすぐ歩いていき、バス停を目指します(割と長い距離です。)

上記地図のオレンジのポイントにバス停があります。
進行方向から見て道路を渡った側の駅でバスを待ちましょう。

有料バスと無料バスの両方が止まりますが、運が良ければ無料の赤バスが通ります。
行先の表記がわかりずらいので、不安な場合は付近に案内をしている人がいるので「フアランポーン?」と聞いてみるといいです(体験者談)。

この付近は川向うへのアクセスもあるので、路線を間違えると未知の地域に連れていかれかねません。注意しましょう。

公開終了後は解体予定

プミポン前国王が崩御されていから、1年かけて建造された火葬式場。
12月30日までの一般公開が終了すれば、解体される運命となっています。

18歳という若さで即位されてから、70年もの歳月を国のために生きた「国の父」。
そんなプミポン前国王のためだけに造られた、タイ芸術の結晶ともいえるプラ・メールマートに一度だけでも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

残された時間はもう少ないですが、タイに在住されている方であればぜひ一度行ってみてほしい。
そう思ったamurata編集員でした。

住所 王宮前広場(Sanam Luang) Phra Borom Maha Ratchawang, プラナコーン バンコク 10200
公開時間 7:00-22:00
必要なもの 顔写真付きの身分証明書(外国人パスポート タイ人IDカード)
服装 お寺参拝を意識した、露出の少ない格好。
色は派手過ぎない落ち着いた色が無難。
あったほうがいいもの 汗拭きタオル、帽子、日傘、水分
公開期間 2017年12月30日まで
地図

※当記事は2017年12月13日に掲載したものであり、掲載時点の情報に基づいて作成しております。店舗の都合により、現在の情報と違っている可能性がございます。ご了承くださいませ。

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