三島由紀夫著書の舞台にもなった、バンコクの象徴ともいえる寺
バンコクを代表する運河チャオプラヤー川の傍、夕焼けに照らされその歴史の重さを物語るワット・アルン(通称暁の寺)。
三島由紀夫氏の著書、「暁の寺」の舞台となったバンコクの寺院としても有名ですね。
正式名称をワット・アルンラーチャワラーラームと言い、ワット・プラケオ、ワット・ポーに並ぶバンコク三大寺院の一つでもあります。
観光者の方であれば、バンコク観光で必ず立ち寄りたい、眺めたいスポットとして挙げる方も少なくないと思います。
夜には美しくライトアップされる寺院なので、目のまえのレストランやバーから景観を見るという楽しみ方もとても人気です。
さて。このワット・アルンですが、いつ、何のために建てられたお寺かご存知でしょうか?
この記事では、ワット・アルンの見どころや知って観光がさらに楽しくなる豆知識をご紹介します。
10THBコインの裏側にも描かれるタイの古き寺
(2017/11/22 建設時期に関する内容を一部修正)
この寺の歴史は古く、正確な建立時期は不明とされています。
ワット・アルンの象徴ともいえるトウモロコシのような形の大仏塔は、バンコク様式で造られており、高さは75m。この仏塔は現在の王朝が始まってまもないころ、ラマ2世時代~ラマ3世時代に建設されました。
観光で訪れる際には、仏塔の中腹あたりまで階段を使って上ることができます。
参考リンク
ワットアルン公式サイト(タイ語)
ワットアルンWikipedia(日本語)
以下からは、ちょっとした豆知識をTIPS形式でまとめてみます。
名前は最初からワット・アルンではなかった?

その後、王政の変化とともに「ワット・ジェーン」に改名。その後さらにラマ2世により、ヒンドゥー教の暁神アルーナを由来に「ワット・アルン」に変わりました。
5つの仏塔は須弥山を表している

ワット・アルンはこの須弥山を、4つの小仏塔とそれらが囲む中心の表現しています。
塔の表面を飾るのは陶器の破片

これは建設当時のラマ2世時代、中国様式の建設が多く用いられていたことが理由となります。
パッと見た色合いは地味ですが、近づいてみてわかる飾りつけの可愛らしさは見ていて飽きないことでしょう。
壁面にはラーマキエン物語の登場人物が

ガルーダとは?
インド神話に登場する聖鳥、または神鳥です。神聖な存在とされ、タイ王国では国章となっています。
ハヌマーンとは?
インド神話における猿族の一人で、風神ヴァーヌの化身と言われています。猿のような見た目が特徴で、タイの神話舞踊に登場することが多いです。
もともとはエメラルド仏の安置場所だった

エメラルド仏が現在の王朝創始者ラマ1世の手によってヴィエンチャンから持ち帰られた際、ワット・プラケオは存在していませんでした。
そのためバンコク王朝ができエメラルド寺院建設が完了するまでの安置場所となっていたのです。
建設完了後、エメラルド仏が移動し安置されたことでワット・プラケオ(エメラルド寺院)が誕生しました。
ラーマ2世が眠る第一級王室寺院である

この本堂にいるアルン仏の台座には、ラーマ2世(プッタルートナーパーライ王)の遺骨が安置されています。
仏塔の印象の強さからか本堂のことを知らないまま帰ってしまうなんてもったいない。
ワット・アルン訪問の際は、本堂ものぞいてみてはいかがでしょう??
寺院の参拝について
知って観光がもっしくなるワット・アルン豆知識、以下がでしたか?
訪問した際は、ぜひ思い出しながら参拝してみてください。
服装に注意
さて、本格的に参拝が決まったのなら、参拝時の服装に気を付けるようにしましょう。
ワット・アルンは由緒ある寺院なので、露出度の高い服装での訪問が禁止されています。
基本的に、肩が出ているトップスと、ふくらはぎよりも短いボトムスはNG。
入場時にチェックも行われますので、なるべく肌の出ない格好で行くようにしましょう。

もし露出の高い恰好で行ってしまったら、現地で腰巻布などの貸し出し(有料)があるので、入れなくなるという事態にはなりません。
ただし貸し出しの布にはレンタル料20バーツと、あとからデポジット(保証金)100THBの計120バーツ(400円程度)かかりますので、気を付けましょう。
デポジット100バーツは貸し出した物が破損したり、紛失した際の保証金。貸し出した時と同じ状態で返却すれば100バーツがそのまま返ってきますので、安心してください。
施設情報
施設名 | ワット・アルン(暁の寺) |
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施設のジャンル | 寺院 |
入場料 | 外国人50バーツ/タイ人無料 |
住所 | 34 Arunamarin Rd., WatArun, BangkokYai, Bangkok, 10600 |
電話番号 | 0-2465-5640 |
営業時間 | 8時00分~18時00分(年中無休) |