タイの水回りのトラブルについて
2017年現在、タイでの不動産バブルは継続しており、年々不動産の価値は上がり続けています。
その結果、バンコクの街を歩いていると、建設現場を見ない日はないと言えるほど建設ラッシュが進んでおり、高級コンドーなども乱立しています。
しかしそんな高級物件でも気を付ける必要があるのが水回り。
タイでは水回りのトラブルはよく起こること。
今回はそんなタイでの生活で気を付けるべきポイントと、水回りのトラブルについて解説。
また、トラブルがあった場合、どう対処すればよいのかをご紹介していきたいと思います。
主な悩みの種類と原因

トイレの詰まり
日本とタイのトイレの一番の違いともいえるのが、排水パイプの太さ。
日本の配管は家庭用でもある程度太いものが使われていますが、タイの場合、デパートや大型の店舗でも非常に細いパイプを使用しています。
そのため、トイレットペーパーを使用し、使った紙を流してしまうとトイレの詰まりの原因となってしまうのです。
場所によっては本栓が詰まってしまい、雨が降ると水が流れなくなってしまうという事も。
日本人ならトイレットペーパーは絶対流したくなってしまいますが、その場合トイレ横についているホースを使用するとよいかもしれません。
排水口詰まり
ゴミや汚れの蓄積が原因です。
排水速度が遅くなったり、ポコポコ音が鳴るようになるのは詰まりの予兆。そうなったら早めの対処を心掛けましょう。
特に油を排水口に流している場合、水詰まりは起こりやすくなります。
水詰まりは放置してしまうと、悪臭や虫沸きの原因となってしまうので、早期処置が重要です。
軽度の場合、水詰まりを直す薬品などを排水溝に流すことで解決することもあります。
水道漏れ
部品の劣化などがよく原因となります。
その場合取り換えが必要です。
またタイの場合、部品のクオリティや施工行う方の不備により、ナットやボルトの閉めが不完全な場合もあります。
自分で処置をするものの、原因が分からない、該当部品が分からない、使用から10年以上が経過している場合は、自分で対処できる範囲を超えてしまっていることが多いので業者や物件の管理者に相談しましょう。
特に水道の勢いが強い場合は、どこかの配管が破損している可能性が高いため要注意です。
トイレ悪臭

トイレの悪臭もタイではよく起こりやすい悩みの一つです。
トイレの悪臭の原因は主に4タイプに分けられます。
①そもそもの排せつ物のにおい
タイのご家庭によっては、換気扇の力が弱く、排せつ物のにおいが十分に換気できていないことがあります。
このケースの場合は、トイレをこまめに流したり、換気を十分することによって緩和を図ることが可能。
また排せつ物のにおいと思っていても、実は下水のにおいだということもよくあるので、原因の特定を正確にする、もしくは可能性がある箇所を全て対策するなどの形で対応するとよいでしょう。
②配管からくる下水のにおい
トイレに常時貯まっている水をトラップ水と呼ぶのですが、それが少なくなってしまうと、下水のにおいがトイレに上がってきてしまうことがあります。
それらの原因は髪の毛などの詰まりによるものが多く、その場合は薬品などで配管の汚れを除去することで対応が可能です。
しかしタイの場合はトイレとシャワーが一体になっていることが多いので、その場合は排水用のパイプが便器横にも設置されていることがあります。
トイレと一体型でない場合にもタイのトイレは水洗いをすることが前提になっているため、あの配管がついていることがあります。
“あの配管”には当然のことながらトラップ水は存在しません。
そのため下水のにおいが上がってき易く、また虫沸きの原因にもなりやすいのです。
対応策としてはこまめに薬品などによるにおい対策しかないでしょう。
虫対策に関しては、配管にフィルターを設置するなどの対応方法もあります。
③換気扇からの外部のにおい
換気扇から異臭がする場合は、換気扇内で何かしらのトラブルが発生している証拠です。
フィルターの汚れの可能性もありますが、その場合は掃除などで解決が可能。
それでも直らない場合は、どこからか侵入した動物が換気扇と外部の中で死んでしまい、死がいが異臭を放つ原因となっていることもあります。
その場合は、個人で対応するには負荷が大きすぎるので、業者に依頼するなどの対応をしましょう。
④カビのにおい
トイレとシャワーが一体となっているタイでは特に起こりやすい問題の一つがカビ。
また湿気も高い国ですので、気を許すをすぐに発生してしまうのがカビです。
対応策としてはこまめな掃除が挙げられます。
定期的に大規模な掃除をしたり、メーバーンを単発契約で呼んだりすることでも発生を防ぐことが可能です。
個人で掃除をできる範囲を超えてしまったら、業者を呼ぶようにしましょう。
カビの長期放置は悪臭だけでなく、病気にも繋がってしまいます。
虫湧き
水回りでは虫が湧いてしまうというトラブルもあるかもしれません。
もしもあなたのお家の水回りで虫が湧いているとしたら、それはこの様な生物ではないでしょうか?

この虫の正体は「チョウバエ」と呼ばれる、双翅目、長角亜目、チョウバエ科に属する昆虫です。
人間に吸血したりする危険性はないものの、幼虫は人体に寄生する恐れはあります。
ただし寄生されたとしても、胃や腸を食い破ってしまう危険性はなく、腹痛や下痢を引き起こす程度だそうです。
放っておいても、排便などにより勝手に対外へ排出されてしまうため、人体に対するリスクはそこまで高いとはいえません。
ただし、この虫の発生理由は、ヘドロや汚れのため、衛生面的には最悪です。
この虫を発見してしまったら迅速な対処を心掛けた方がよいでしょう。
ただしマンションの場合、発生場所が共有の地下排水タンク、浄化槽内ということも考えられますので、自身で掃除をできる範囲を超えている場合は業者に依頼するほかないと思われます。
タイ水回りトラブルの解決策

今回ご紹介させていただいた水回りのトラブルはタイの生活で起こってしまいがちなトラブルです。
中には、部品のゆるみを閉めたり、汚れが原因となっている場合は掃除をしたりと、自己解決できる問題もあるかもしれません。
そういった際は自己解決できれば望ましいのですが、個人で対応できる範囲を超えてしまった問題に素人が手を出してしまうと、より事態を悪化させてしまい、却って対処が面倒になってしまう恐れもあります。
そのような事態には無理せず、コンドーの管理会社や専門の業者に依頼するようにしましょう。
【解決策の手引き】
・自身で調べ解決する
・コンドーの管理会社に相談する
・オーナーに相談する
・仲介してもらっている場合は仲介業者に相談する
・タイローカルの企業・個人に相談する
・日系の水道会社に相談する